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「カナレットとヴェネツィアの輝き」静岡展の見どころと感想ー収蔵品展「ピラネージとローマの景観」も面白いー

展覧会

1700年代のヴェネツィアの街を旅行できた展覧会です。カナレットの作品の精巧さに驚きますが、作品の素晴らしさと、1700年代のヴェネツィアの街の雰囲気が肌で分かる展覧会でした

静岡県立美術館で9月29日土曜日まで開催中です

カナレットの作品の解説や、歴史については展覧会の解説にお任せいたしますが、私的な「カナレットとヴェネツィアの輝き」の見方をお伝えいたします

今回の県立美術館では特別展示の鑑賞以外に、1700年後半のローマの散策が出来ます

普通、展覧会では写真撮影は禁止されるところが多いのですが、この展覧会は、禁止絵画のほうが少ないぐらいでした

この記事でわかること

  • 「カナレットとヴェネツィアの輝き」の見歩き方
  • ヴェネツィアの街とは
  • カメラ・オブスキュラってなに?
  • 同時開催 収蔵品展「ピラネージとローマの景観」が県立美術館の本気度がすごく楽しい
「カナレットとヴェネツィアの輝き」静岡展が楽しみ(予習編)
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カナレットの絵

会場に入ってカナレットの絵の精巧さに驚きました。色合いも明るく空気が軽く感じました

観光地の絵葉書に通じるものを感じたのは、私だけでしょうか?

静岡県立美術館「カナレットとヴェネツィアの輝き」で撮影

風景がメインで、人は絵の中のアクセントとして存在しているように感じました

1700年代のヴェネツィア旅行

精密に描かれている、カナレットの作品で1700年代のヴェネツィアを旅行することが出来ます

それには、少しの想像力が必要です

展示場に入ってい左側の壁に、ヴェネツィアの地図があります。地図の中に青い文字で小さく、番号と画角についての記載が描かれているのが分かると思います

ヴェネツィアの街の地図と、カナレットの書いた場所と作品番号についての写真
静岡県立美術館「カレットとヴェネツィアの輝き」にて撮影

これを携帯の写真に撮り、各絵の前でどこで、どの方向を向いて描かれたかを確認します

すると、段々と街が立体的に感じられるようになってきます

1700年代のヴェネツィアが映像として頭の中に浮かんできます

それと、カレットはサンマルコ広場を中心に、風景を描いていることがわかります

描かれた時代も幅があり、その時々のサンマルコ広場を描いていると考えると、個人的に楽しくなります

サンマルコ広場では、時代ごとに色々な方向で描かれた絵が多いのですが、その時々雰囲気があり、大変興味深いものと感じました

作品には、3枚の解説書が貼られているものがありました(写真が少々ピンボケですみません)

絵に添付された3枚のカードの写真
静岡県立美術館「カナレットとヴェネツィアの輝き」にて撮影
  • 作品の題名と、制作年について描かれているカード
  • 作品の解説カード
  • 現在のヴェネツィアをカナレットと同じ場所で撮った写真のカード

写真のカードが大変興味深かったです

よく見るとカナレットの絵と比較すると、水面付近の建物の形状が異なっています

潮の満干期による海面の変動で見え隠れするのかなと思いながら見ていました

何枚も絵と写真を見比べると、カナレットの時代と2メートル近く水面が高くなっているように感じました

水面が上昇しているのか、建物が沈んでいるのかよく分かりませんが、ヴェネツィアという街に興味が湧き、調べてみました

ヴェネツィアとは

ヴェネツィアというと、水、ゴンドラのイメージだと思います

ヴェネツィアはラグーナ(潟)の上にできた街で、運河が縦横に走る水の都です

地上では、迷路のように狭くて曲がりくねった路地や通りに自動車は入れず、橋も歩行者専用です

干潟に建物を建てるため、大量の丸太の杭を打ち込みそれを建物の基礎としました

そのため、「ヴェネツィアを逆さまにすると森ができる」(地中に丸太が乱立するがごとく大量に打ち込まれたため)と言われている

干潟の上に軟弱な地盤を補強するように丸太を打ち込み、その上に建物を作るということをしてできた街のようです

不思議な街です

なぜ干潟なのかというと、敵からの攻撃を防御するためのようです

相手からしたら、難攻不落の街ですね。足場は悪く、徒歩での侵入ができない。小舟で行こうとしても水深が浅いところと深いところがあり、安易に船でも近づけない

このような条件が重なり、ヴェネツィアという世界で唯一の街ができたようです

ヴェネツィアの5枚の風景写真の画像
ウィキペデイアより

長年疑問に思っていた「海の上の街」について少し理解ができました

水面の上昇は、街の地盤沈下と地球の温暖化による水面上昇の2つの要因があるようです

ヴェネツィア - Wikipedia

カナレットとカメラ・オブスキュラ

カナレットは光学機器であるカメラ・オブスキュラをつかつて作画したといわれています

カメラ・オプスキュラは一種のカメラで、眼の前の風景をガラス板に投影することができます

この光学機器を使い、写実的な絵画を作成したといわれています

カメラ・オプスキュラも展示されていて、実際に触ることができました

現代のカメラほどピントが合った画像が得られませんが、当時は最先端の機器だったと思います

展示されているカメラ・オプキュラスは、はがきの大きさの画像でしたが、カナレットはもっと大きなものでデッサンをしたのでしょうか、興味が湧きます

ウィキペデイアより

カナレットから後輩へ

偉大な先人の後に、いろいろな人達が続きます

クロード・モネ作の「パラッツォ・ダーリオ、ヴェネツィア」です

クロード・モネ《パラッツォ・ダーリオ、ヴェネツィア》1908 年
油彩、カンヴァス ウェールズ国立美術館

カナレットに始まり、たくさんの画家のヴェネツィアの絵が飾られていました

カナレットの絵の対局にあるような絵がモネでした

ヴェネツィアの街は懐が深いと感じました

今回カナレットの絵を題材に、1700年代のヴェネツィアを時間を超えた旅行をしたり、モネの絵を見ながら、水面がモネと思いつつ、200年のときの移ろいを感じながら見て回った楽しい展覧会でした

特別展の「カナレットとヴェネツィアの輝き」展を出た後に、大変興味深い収蔵品展が開催されていました

収蔵品展「ピラネージとローマの景観」

ひと粒で二度美味しいといった広告が昔ありました

今回の収蔵品展は力作です

ヴェネツィアだけだはなく、ローマも収蔵品で時空旅行ができました

10月6日までの開催のようです

こちらの収蔵品展も時間を忘れて、1700年後半のローマを散策することができました

解説のカードも、カナレット展と同じように、ピラネージの作品と現代の写真が並べられ、比較ができる内容でした

当時のローマって田舎臭いと感じたのは私だけでしょうか?

この収蔵品展が2ヶ月しか開催されないのは、残念です

もっと宣伝したほうが良いと思いました

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まとめ

静岡県立美術館の「カナレットとヴェネツィアの輝き」は見て損はないと思いました

ヴェネツィアの町と、収蔵品展のローマの町を散策することができました

わたくしの見方は少々特殊かも知れませんが、絵をジーっと見てタッチがどうの、構図がどうのいうよりは、楽しい空想旅行になると思います

ぜひ、トライしてみてください

記事のまとめ

  • 番号と画角で、1700年代のヴェネツィアの風景を妄想する
  • カメラ・オブスキュラを体験する
  • 収蔵品展「ピラネージとローマの景観」でローマを妄想する

時間と距離を超越した楽しい妄想旅行ができました

皆さんもそれぞれの楽しみ方で、「カナレットとヴェネツィアの輝き」展と、収蔵品展「ピラネージとローマの景観」を楽しんでください

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